![]() |
|||
田中 将大 |
1988年11月1日・兵庫県生まれのA型 |
駒澤大学附属苫小牧高等学校⇒東北楽天ゴールデンイーグルス⇒ニューヨーク・ヤンキース |
2013年オフにポスティングシステムによりメジャーへ |
2013年オフに新ポスティングシステム(譲渡金の上限額2000万ドル)によってメジャー移籍を表明し、多くのチームが獲得に名乗りを挙げ、最終的にはカブス、ダイヤモンドバックス、ドジャース、ホワイトソックス、ヤンキースの5チームの争いとなりましたが、2014年1月22日(現地時間)にニューヨーク・ヤンキースと7年総額1億5500万ドルで契約合意(トレード拒否権と4年後の2017年シーズン終了後に田中側が残りの契約を破棄しFAになれる条項もあり)。 新ポスティングシステムは譲渡金の上限が2000万ドルなので、田中の場合、2000万ドル+1億5500万ドル(7年)の資金をヤンキースがつぎ込んだ形で、年棒総額でいうとメジャーの歴史の中でもクレイトン・カーショウ(7年総額⇒2億1500万ドル)、ジャスティン・バーランダー(7年総額⇒1億8000万ドル)、フェリックス・ヘルナンデス(7年総額⇒1億7500万ドル)、CC・サバシア(7年総額⇒1億6100万ドル)といずれもサイヤング賞受賞投手に次ぐ史上5番目に高い超高額契約となり(単年の年棒で計算しても1年約2200万ドルは2014年時点で歴代の投手で10位以内)、ヤンキースはメジャーでまだ1球も投げていない投手に対して、サイヤング賞を取った投手と同等、またはそれ以上の破格の条件を提示した形となりました。背番号は楽天時代に付けていた“18”は黒田が付けていたので“19”に決まりました。 ポスティングシステムの譲渡金額や、年々、高騰している年棒額などもあり一概には比較できませんが、ダルビッシュの場合は、5170万3411ドル(ポスティングの譲渡金)+6,000万ドル(6年)となっていますので、年棒だけみれば田中は1年平均約2200万ドルなので、1年平均約1000万ドルのダルビッシュより年平均1000万ドル以上(約10億円以上)上回り、メジャーで実績を積み重ねた黒田の1600万ドル(+出来高)をも上回り、いきなし日本人メジャーリーガー史上最高の年棒を得る形となりました。ダルビッシュの契約も、メジャーでまだ1球も投げていない投手に対しては破格の契約でしたが、アメリカでは田中の契約内容が報道されると、ダルビッシュはお買い得だったとさえ言われるほどの超破格の契約でした。 2014年4月4日(現地時間)、トロントのロジャースセンターで行われたブルージェイズ戦でメジャーデビュー(初先発)。初回メルキー・カブレラにいきなし先頭打者本塁打を浴びると、2回にも2点を失い序盤で3失点。しかしその後は立ち直り、結局7回を投げて97球、被安打6、無四球、奪三振8、失点3(自責点2)の内容で勝ち投手となり(ヤンキース7-3ブルージェイズ)、デビュー戦を白星で飾り、日米通算100勝を達成しました。5月には6試合に先発し、1完封を含む5勝1敗、防御率1.88の活躍で月間MVPを獲得しました。 7月3日(現地時間)のツインズ戦、7回4失点(自責点4)でメジャーデビューから続いていたQS(クオリティースタート:6回以上を投げて自責点3以下)が16試合、メジャータイ記録でSTOPしましたが、前半戦を終わって12勝を挙げて1年目からオールスターに選出。しかし7月8日のインディアンス戦(6回2/3を投げて5失点で4敗目)後に右肘の痛みを訴えて15日のDL入り⇒翌日に右肘部分断裂の診断で戦線離脱⇒トミー・ジョン手術の選択肢もありましたが保存療法を選択しました。 後半戦に入ってもなかなか勝率が上がらないヤンキースはプレーオフ進出が厳しい状況で、田中も無理して復帰することはないとの声も多いため、メジャー1年目は登板なく終了かと思われましたが、来期以降のテスト的な意味合いもあってか、9月21日のブルージェイズ戦で復帰登板し、5回1/3を投げて1失点のピッチングで復帰戦を白星で飾りました。続く復帰2戦目、今シーズン最終登板となったレッドソックス戦では1回2/3を投げて7失点(自責点5)の大乱調で負け投手となりましたが、右肘自体には問題なく、シーズンを終え、ヤンキース自体もプレーオフ進出を逃しました。 2年目、ブルージェイズとの開幕戦に、日本人投手としては4人目、野茂・松坂・黒田に次ぐ開幕投手に指名されましたが、4回を投げて5失点(自責点4)と、メジャー2年目は負け投手でのスタートとなりました。4月後半に右手首の炎症で約1ヶ月DL入りしましたが、その後はローテーションを守り、12勝7敗とまずまずの数字を残し、ヤンキースもワイルドカードで2012年以来3年ぶりにプレーオフ進出。そしてアストロズとのワンゲームプレーオフで田中は先発を任されましたが、2本のソロ本塁打を浴びるなど、5回2失点で降板。ヤンキース打線も沈黙し、田中が敗戦投手となり、次のステージ、ディビジョンシリーズに進むことはできませんでした。 メジャー3年目、田中は先発ローテーションの柱として安定したピッチングでチームを牽引し、199回2/3と目標としていた200イニングには僅かに及びませんでしたが、それでも防御率3.07と最後の最後まで防御率争いを演じ(防御率TOPはサンチェスの3.00)厳しいニューヨークメディアからも絶賛されるシーズンを過ごしました。 一方ヤンキースは世代交代の時期に差し掛かり、シーズン前から評価は低く、案の定前半戦は低迷し、7月には強力ブルペンの2人、チャップマンとミラーをトレードし、明らかに来シーズン意向を見据えた戦略に舵を切りました。しかし予想に反して若手が活躍し、シーズン終盤までプレーオフ進出争いを演じ、結局プレーオフには進めませんでしたが、来シーズン以降、希望を抱ける形でシーズンを終えました。 ヤンキースのエースとしてメジャー4年目を迎えた田中。しかしシーズン序盤から被本塁打が多く(この年からボールが変わった?と言われています)、なかなかエースとしての活躍ができませんでしたが、チームは2016年にデビューしたアーロン・ジャッジがホームラン王に輝くなど若手の台頭でワイルドカードで2年ぶりにプレーオフへ進出。ツインズとの1ゲームプレーオフ(ワイルドカードゲーム)では田中ではなく、この年、飛躍したセベリーノが先発。結局セベリーノは1死が取れず1回途中3失点で降板する苦しい展開でしたがヤンキースは逆転勝ちで地区シリーズへ進出。 地区シリーズではレギュラーシーズン後半に22連勝をあげた中地区優勝のインディアンスと対戦し、2連敗と崖っぷちの後の3戦目に田中は先発し、7回を投げ切り、被安打3、四球1、奪三振7、無失点の快投でチームを勝利(1-0)に導きました。田中自身もプレーオフでは2度目の登板で初勝利を挙げました。ヤンキースは4戦目、最終5戦目も勝利し、2連敗の崖っぷちからの3連勝で次のリーグチャンピオンシップシリーズへ進出しました。 リーグチャンピオンシップシリーズではアメリカンリーグ西地区を圧倒的な強さで制したアストロズと対戦し、ミニッツメイドパークでの初戦に田中は先発を任され、6回を投げ切り被安打4、四球1、奪三振3、失点(自責点)2とゲームを作り好投しましたが、ヤンキース打線はアストロズ先発のカイケルら投手陣の前に沈黙し1-2で敗戦、初戦を落としました。 その後2勝2敗となりヤンキースタジアムでの5戦目に再び田中は先発し、またしてもアストロズのエース、カイケルとの投げ合いとなりましたが、田中は気迫あるピッチングで7回を投げ切り、被安打3、四球1、奪三振8、無失点と快投し、5-0でヤンキースを勝利に導き、田中もプレーオフ2勝目、そしてヤンキースも3勝2敗でワールドシリーズ進出へ王手をかけました。しかしヤンキースはアストロズのホームに帰って2連敗を喫し3勝4敗で敗退。8年ぶりのワールドシリーズ進出はなりませんでした。田中はオプトアウトの権利(契約から4年後の2017年シーズン終了後に田中側が残りの契約を破棄しFAになれる条項)を行使するかが注目されましたが、シーズン終了後、早々にオプトアウトの権利を行使せずヤンキース残留を発表し、2020年までヤンキースでプレーすることを決断しました。 メジャー5年目、シーズン序盤は打ち込まれるゲームも多かったですが、シーズン終盤にかけて調子が上向き9月には20イニング連続無失点を記録するなどしてチームに貢献。ヤンキースは地区優勝こそ逃しましたがワイルドカードでプレーオフへ進出し、ワンゲームプレーオフで同じくワイルドカードで進出してきたアスレチックスと対戦。田中はこのゲームで先発を任されることはありませんでしたがヤンキースはアスレチックスを破り地区シリーズへ進出。 地区シリーズではレッドソックスと対戦し、0勝1敗で迎えた2戦目に田中は先発を任され、5回を投げて1失点で勝ち投手となりましたが、ヤンキースはその後2連敗して1勝3敗で地区シリーズで敗退となりました。 |
所属チーム | 試合 | 勝 | 負 | S | 奪三振 | 防御率 | タイトル | |
▼ 日本時代 ▼ | ||||||||
東北楽天ゴールデンイーグルス(2007年) | 28 | 11 | 7 | 0 | 196 | 3.82 | 新人王 | |
東北楽天ゴールデンイーグルス(2008年) | 25 | 9 | 7 | 1 | 159 | 3.49 | ||
東北楽天ゴールデンイーグルス(2009年) | 25 | 15 | 6 | 1 | 171 | 2.33 | ||
東北楽天ゴールデンイーグルス(2010年) | 20 | 11 | 6 | 0 | 119 | 2.50 | ||
東北楽天ゴールデンイーグルス(2011年) | 27 | 19 | 5 | 0 | 241 | 1.27 | 沢村賞・最多勝利・最優秀防御率 | |
東北楽天ゴールデンイーグルス(2012年) | 22 | 10 | 4 | 0 | 169 | 1.87 | 最多奪三振 | |
東北楽天ゴールデンイーグルス(2013年) | 28 | 24 | 0 | 1 | 183 | 1.27 | MVP・沢村賞・最多勝利・最優秀防御率 | |
東北楽天ゴールデンイーグルス(2007〜2013年) | 175 | 99 | 35 | 3 | 1238 | 2.30 | MVP1回・沢村賞2回・最多勝利2回・最優秀防御率2回・最多奪三振1回・新人王 | |
▼ メジャー ▼ | ||||||||
ニューヨーク・ヤンキース(2014年) | 20 | 13 | 5 | 0 | 141 | 2.77 | オールスター選出 | |
ニューヨーク・ヤンキース(2015年) | 24 | 12 | 7 | 0 | 139 | 3.51 | ||
ニューヨーク・ヤンキース(2016年) | 31 | 14 | 4 | 0 | 165 | 3.07 | ||
ニューヨーク・ヤンキース(2017年) | 30 | 13 | 12 | 0 | 194 | 4.74 | ||
ニューヨーク・ヤンキース(2018年) | 27 | 12 | 6 | 0 | 159 | 3.75 | ||
ニューヨーク・ヤンキース(2019年) | ||||||||
ニューヨーク・ヤンキース(2020年) |
![]() |
「松坂大輔データ」「井川慶データ」「岩村明憲データ」「福留孝介データ」
[イチロー][松井秀喜]「五十嵐亮太」「高橋尚成」「ダルビッシュ有」「岩隈久志」
[MLBニュース速報][ボールパーク&MLBチームDATA][メジャー偉人列伝][日本人メジャーリーガーの歴史][歴代日本人メジャーリーガー]
[メジャーリーグの歴史][MLB記録-打者編(通算記録)-][MLB記録-打者編(シーズン記録)-][MLB記録-投手編-][MLB記録-チーム編-]
[MLB タイトル年表 ][イチロー夢の4割への挑戦][ワールドシリーズへの道][メジャーリーガー達の国籍][MLB 〜 2004年データ 〜]
[メジャー知識の泉][MLB英語マニュアル][今日の独り言][厳選リンク集][今日の日本人メジャーリーガー成績一覧]
Copyright (C) 2004 thank's-mlb All Rights Reserved.